神奈川県企業庁城山発電所は、国内初の大規模な「純揚水式発電所」で、昭和40年から運転しています。純揚水式発電とは、下池(津久井湖)の水を上池(城山湖)に汲み揚げておき、その水を下池に流水させることで発電するもので、雨季・乾季などの天候に左右されず、また発電時は河川に直接放水しないので、下流域への影響がないのも特徴です。なんと上池の城山湖には河川の流入がないそうです。
※一般社団法人相模原市観光協会HPより引用
現在、東京電力管内は火力発電がメーンですが、1日の使用量(日中が多く深夜は少ない)に合わせた発電量の調整には不向きなため、城山発電所でその調整を行っているそうです。
下の写真は地上制御所で、県下にある県営の全発電所(水力発電所13か所、太陽光発電所2か所)の監視と制御、供給業務を行っています。
この建物の地下230メートルのところに地下発電所があります。エレベーターで3~4分、下りると「発電電動機室」の巨大な空間が広がります。オレンジ色の巨大な筒が水車発電機の主軸の頭頂に被せてあるカバーで、計4基あります。この巨大空間は、水車発電機の設置・オーバーホールする際の吊り上げに必要とのことでした。
水車発電機と水車をつなぐ「主軸」です。
下の写真は「重量物運搬坑」です。山袖に繋がっているそうですが、これだけを見てもこの施設のスケールの大きさが伝わりますでしょうか…。メンテナンス資材の搬入に利用しています。
(大塚)