先日、お客様宅でお打合せにお邪魔したところ、ル・コルビジェがデザインした名品、
LC1チェアに出会いました。装飾を排除し、機能性を追及したデザインですが、やはり存在感は
すごかったです。
そしてコルビジェつながりで、国内に存在するル・コルビジェ設計の唯一の建物である
国立西洋美術館に改めて出掛けてきました。
建物と柱と柱の間隔や、天井の高さ、外壁や前庭の長方形のデザインはモデュロール
によって決められています。
最近の建物は天井が非常に高く、とても開放的に造られているのに比べ、展示室の
低い天井の高さは226cmと圧倒的に低く、現在の一般住宅に比べてもさらに低い
くらいです。
だからといって、閉塞感を感じるわけではなく、不思議と落ち着いた安心感を得ることが
できます。
日常の設計業務の中で、お客様から「とにかく天井を高くしたい!」というご要望も
沢山頂戴しますが、国立西洋美術館の中にいると、一日の疲れを癒す住宅も例外ではなく、
天井の高い部分と低い部分のメリハリが重要なのだと改めて感じます。
(大塚)