2021.10.06

第4回 空気汚染由来の疾患と、成分測定への取り組み

健康住宅への飽くなき探求

(前回からの続きです。)

 

 

最前線で活躍されていらっしゃる中上さんから見て、無添加住宅はどんな印象をお持ちですか。

 

 

実は、自分自身も元々シックハウスの症状が強かったんですね。以前は別の住宅会社に勤務していたのですが、その時に建築現場で新建材に触れる時間が長かったのが原因かもしれません。

 

 

当時の住まいと無添加の住まいを比べて、やはり違いはありますか。

 

 

はい。自分自身の体感として、本当に違うと断言できますね。無添加住宅に携わるようになって体の調子、肌の調子が変わりました。シックハウス症候群はそうでは無い方から見ればよく分からないかもしれませんが、この症状は本当に辛いものなんです。自分の実体験があるからこそ、心からお客様へ奨める事が出来ます。

 

 

アイ創建が手掛けた無添加住宅

 

 

実際に生活面にも支障がある方も大勢いらっしゃることを聞いたことがあります。

 

 

はい。小児喘息のお子様も大勢いらっしゃいますが、その大きな原因の一つが、住居の室内に放出されている有害物質であることは既に分かっています。体内に取り入れる物質は、重量ベースで85%が空気なんです。食べ物は残りの15%程度なんですね。だから、呼吸する空気については、もっと業界全体で真摯に考えて欲しいと思っています。

 

 

シックハウス症候群の主な症状(豊島区役所ウェブサイトより引用)

 

 

無添加住宅の家に住んで、そんな症状が和らいだ方は多いのですか。

 

 

はい。とても多いですね。全国の代理店様からも、そんなお話は頻繁に寄せられます。不眠症の方が3日で解消した、片頭痛が半年で完治したという実話もあります。アレルギー、アトピー、小児喘息などは、改善した実例が多いですね。外出さえできなかった人が、無添加住宅での暮らしを始めて、2年後にはアルバイトに行けたというエピソードもあります。それでも2年かかるということで、とても深刻だということを分かっていただけると思います。「日常生活が楽になる」というのは、ご本人様方にとっては、何にも代えがたい価値だと思っています。

 

 

大学の研究機関と共同で室内の空気環境の測定に取り組んでいらっしゃるとお聞きしました。

 

 

はい。愛媛大学さんの研究に協力させていただいて、無添加住宅の住まいの空気環境を測定しました。

 

 

空気測定の様子。小さなスティック状の測定器で空気成分を計測します。

 

 

無添加住宅様から依頼したんではないのですか。

 

 

はい。愛媛大学の先生が、地元の住宅会社にデータを集めるために空気測定に協力して欲しいと、方々に依頼したところ、ほとんどの会社で断られて、県内の無添加住宅の代理店様だけ二つ返事で承諾したようなんです。それがきっかけです。

 

 

代理店様も自信があったんですね。結果は出たんですか。

 

 

この時、中上さんが、ご自身のタブレットを使ってこの計測結果を説明して下さいました。無添加住宅、それ以外の自然素材の住宅、新建材の住宅など、様々なパターンの住宅の空気成分が非常に詳しく計測されていました。こちらでは公表は差し控えますが、ハウスクエア横浜のモデルハウスにて結果をご覧いただけます。

 

 

これを見ると、無添加住宅の空気環境が他とは全く違うことが分かります。科学的な検証結果があれば、尚更無添加住宅の良さが分かります。

 

 

無添加住宅は天然素材の断熱材、しっかりとした耐震構造で住まいを守ります。自然素材である無垢材や漆喰(しっくい)を使い、ナチュラルな雰囲気のリビング・ダイニング。 化学物質過敏症やシックハウス症候群のお客様にもおすすめです。アイ創建にお任せ下さい。

 

 

そうですね。私たちは安全な住まいを普及することに取り組み続けることしかできませんが、一般消費者の方々におかれましては、規制されていない有害物質が建材に使われている実情についても、もっと知っていただければと思います。

 

 

また、自然素材の建材であっても有害な物質を揮発するケースがあることが、検査結果から判明していますので、安全性に拘る方は、しっかりと建材を調べる事をお奨めします。

 

 

ともあれ、私自身、建材の安全面で嘘や誤魔化し無く心から無添加住宅を奨められることは、仕事冥利に尽きますね。次回、第5回へ続きます。

 

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