4年前に厚木市で注文住宅を建てたT様宅を訪問した時に、元保育士の奥様からとても興味深いお話をお聞きしましたので、ご紹介させていただきたいと思います。
T様宅で雑談しているときに、テレビの話になりました。これまで、保育園で大勢のお子様を見てきたT様曰く、「テレビを長時間見ている子供は、衝動的なふるまいが多かったり、集中力が欠けていたりと、気になる様子が見られました」とのこと。テレビは一方通行の刺激だから、人との交流の障害になる可能性があるのでは、とのご意見でした。「家族で見る時間のルールを決めたり、家族で一緒に会話をしながらテレビを見る機会を増やす」ことが、T様の考える一番の対策だそうです。
面白かったのは、映画館の幕の様に、観ない時はテレビに布の幕を覆い、観るときだけそれを上げる方法。なるほど、子供がダラダラとテレビを観るのを防ぐための簡単な方法だと感じました。リビングの一角に常に鎮座しているテレビですが、壁に沿って普段は隠せるような工夫を、造作家具などの建築的な解決策で対応することもありかなと思いました。
従来より、家族だんらんの中心でもあったテレビですが、最近はテレビを見る機会は皆さん減っているのではないでしょうか?プランニングにおいて、家族の集まるリビングでのテレビの位置はとても重要ですが、それが変わる時代がもうすぐ来るのかもしれませんね。