怖いシックハウス症候群。
発症しやすい人は、男性より女性、特に主婦が多い傾向があり、そこから、キッチンから発生している何かが原因なのではと推測されました。更に原因を究明した結果、新建材に含まれるベンゼンと、水道水に含まれる塩素が化学反応を起こすと、発がん性のあるダイオキシン類が発生することが、わかりました。
鍋でお湯を沸かした湯気と空気中を漂うベンゼン類が結びつくと、猛毒のダイオキシンが発生する。毎日の家事がシックハウス症候群への入口。何だかとても怖い話です。
ダイオキシンは水には溶けず、油には溶けます。水に溶ける物質は、体が吸収しても体外に排出されますが、油に溶ける物質は、排出されず血管から吸収され、やがては肝臓へと運ばれます。
ダイオキシンの様な分子構造が大きい化学物質は、肝臓でも分解不可能で、どんどん体内に蓄積されてしまうのです。そして、体が絶えられる臨界を超えた瞬間、シックハウス症候群を発症します。
住まいで有害なダイオキシンが発生するメカニズムは、多くの皆様に知っていただきたいです。
(平原績)