日本の住宅寿命は短いことで知られています。
床はウレタン塗装のコーティングがされた合板フローリング、壁や天井は塗り壁風のビニールクロス、建具は木目調の塩ビシート貼り、テラコッタ調のビニールフロア。
これら建材は新しいうちは清掃性に優れキレイに見えるのですが、10年もすればボロボロに劣化し、メンテナンスをしなければ住めない家になってしまいます。
新築時は費用を抑えた住まいも、20年、30年の長期で見ればメンテナンス費用がかさみ、決してお得ではない住まいとなるのです。
一方で、自然素材でつくる住まいは耐久性に優れ、経年変化が美しく住むほどに愛着がわきます。そんな家には、欧米のような「住み継ぐ家」という価値観が宿っていると思います。
(平原 績)