2014.04.20

【温熱環境】換気の話

住まい計画のヒント

つい最近までは、気密性が悪く冷暖房効率が低い住まいがほとんどでした。そこで国が推奨したのが、高気密・高断熱住宅でした。結果、冷暖房効率が高まり問題が解決されたと思った矢先、気密性が高過ぎて建材が発する有害物質が室内に滞留してしまい、それを原因とする化学物質過敏症が急増するという、新たな問題が生じてしまいました。

この対策として打ち出されたのが、24時間換気システムの設置を義務付ける法律なのです。とても不自然な印象を受けますが、住宅事情を考えると致し方ないのかもしれません。

さて、その換気。給気口と排気口の位置関係を吟味するかどうかで、快適性が変わってきます。

例えば、給気口の真上に排気口がある様な、非常に近い場所に設置すれば、その間で空気が交換されるだけで、室内全体の空気は汚れたままなのでNG。

1)普段滞在しない納戸や廊下に給気口を設置して、屋外から取り入れる微風を身体に感じさせないこと。

2)給気口から遠い場所に排気口を設置し均一な室内換気を実現すること。

この2点が上手な換気計画の秘訣です。実際の計画にあたっては、排気設備の性能や室内空間の体積などから計算して、給気口と排気口のそれぞれの設置数を決めています。

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