コラム
MADE IN NATURE

自然素材=安全ではありません

2023.10.30

住宅業界には天然素材をアピールする数多の企業が存在しています。選ぶ側のお客様にとっては何を決め手に選べばいいのか? 実際に悩む方が多いのではと、見受けます。

 

 

そこで私たちは、素材の特性に従い適材適所に天然の素材を使うことをお客様にお伝えしています。

 

例えば、床材に使用されるヒノキ。接着剤を使用していない無垢の材であるから安全とは限らないのです。このヒノキは、虫やバクテリアといった外敵から身を守るために、殺菌・殺虫効果のある天然の化学物質を放出しているのです。実は、市販の殺虫剤はその天然の化学物質の化学式を参考に開発されているのです。(ヒノキの放出するヒノキチオールの化学式は、C10H12O2。殺虫剤の主成分ピレスロイドの化学式はC10H16O2 です。)

 

虫の中枢神経を麻痺させる木の天然毒は、健康な人の身体にはこれといった影響を及ぼしません。しかし、シックハウス症候群や化学物質過敏症を発症した人にとっては、いくら天然でも、いくら少量でもまさに毒。すぐに症状が出てしまうでしょう。内装にヒノキを使用した家に住むということは、原因物質を直接、毎日浴び続ける生活を送るということになってしまうのです。

 

だから、様々な天然素材を検証した私たちが床材に使うのは、ナラやシンゴンなどの人体に安全な木材なのです。その他にも、樹種ごとに異なる風合いを楽しむために多くの床材をご用意しています。

 

 

一方で、壁の内装仕上げに珪藻土や漆喰を選ぶにあたっては含有する接着剤にはご注意ください。製品ごとに薬品の種類と混入量には違いがあります。天然の左官材に包まれた室内空間は、同時に接着剤にも包まれているので、成分に無頓着だなと判断された場合は見送ることをお薦めします。

 

アイ.創建が使用する漆喰は、接着剤を一切使っていない非常に珍しい安全な製品ですので是非ともご検討いただければ幸いです。

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