SESSION
家づくりの実際

住宅は、住み手の生き方を反映する器。
ここでは、実際の家づくりのエピソードを通じて、お客様の「美学」とアイ.創建の「プリンシプル」とのセッションの一部をお伝えします。

SESSION.12004年/神奈川県真鶴

太平洋を見下ろす高台。それが、建築当時40代半ばだったA様の希望する唯一の敷地条件でした。そんなA様ご家族のこれまでの人生、価値観、そして生涯の折り返し地点で考えるこれからの生き方についてお聞きし、家づくりはスタートしました。

完成した住まいは、お好みのアーリーアメリカン調の外観に木部現わしの内装。ただ何よりも特徴的なのは間取りが非常にシンプルであること。

A様は穏やかに言います。人生の折り返し地点での新居の計画。家の間取りを細かく考えることなんかよりも、これからの人生でいつ何が起こるのか?という事をしっかりと考え抜くことが何よりも大切。すると、細かく間取りを考える必要なんて無くなる。結局シンプルな家が長い目で見て住み心地が良くなる。シンプルであれば器が暮らしに自然と寄り添ってくれる。

将来を丁寧に考え抜いたA様だからこそ行き着いた、明快な結論でした。

そして当時黎明期だった外断熱工法と全館空調に魅了された、A様の熱意に根負けし難易度の高い工事に果敢にチャレンジしたアイ.創建。現在も家庭用エアコン一つで夏冬ともに快適な環境を実現できる性能を保っています。

A様ご夫妻の価値観は、シンプルな中に深みがあります。自分らしさを表現することは、物や装飾ではなく、生き方そのものなのかもしれません。自分らしさを貫くから将来への不安にも的確に準備ができる。だから、不安に恐れる前に今を楽しむ気持ちになれる。

将来を計画的に考えるから、束縛されない自由を満喫できる暮らしができる。
敷地選びから家づくりまで、自分らしさに一切の妥協を与えなかった、A様の家づくり。
シニア世代の家づくりの一つの美学が、ここにありました。

SESSION.22016年/神奈川県秦野市

40代後半で新居の建築に取り組まれたN様ご夫妻。偶然にもアイ.創建の建築現場がN様の散歩コースにあり、工事の進み具体を毎晩楽しみに眺めていたそうです。

N様の哲学は明快。「住まいは完成時に100%の完全な状態である必要は無いと思うのです。最初は85くらいで、少しずつ100に向かって行ければそれで良いと思うのです。不足分は、住みながら足す方が自然な気がします。」(N様奥様)

それに、年月を感じる風合いの建物や家具って素敵ですよね。だから、初めから完全な新建材よりも、経年変化が楽しめる天然の素材を使いたかったのです。

我々日本人の持つ美意識の背景には、不完全で簡素なものに風情を感じるところがあります。西洋の美が、完璧さや華麗さを求めているところに対称的な「不足の美」。

そんなN様の美学を感じ取った私たちは、設計から施工の様々な場面でN様の価値観に寄り添うように対応しました。

N様がアイ.創建を選んだ理由。N様は微笑みながら語ります「(無料の初回プレゼンテーションを見て)人工的なCAD図面ではない、温かい雰囲気のする手書きの図面でした。まるで絵画のようで、タッチが住まいのコンセプトに調和して、とても素敵でした。当然、最初は不安もありましたけど、やはり皆さんとお話をして安心したからお願いしようと決めました。やはり最後は人ですね。」

また、端正ながらも遊び心が感じられる日本間には、手掘りの欄間を設えた。
これはアイ.創建の倉庫に眠っていた年代物。
これも自由設計の家づくりならではの結果なのです。

アイ.創建の歴史は、大勢のお客様との交流を経て培われました。

時代ごとの最新技術を投入し、暮らしのトレンドに追随した家づくりに取り組むことは、プロフェッショナルとして当然のこと。それ以上に、創業以来私たちが何よりも重視しているのは、お客様の思想や価値観を丁寧に読み取りそれをかたちにすることです。

例えば、敷地条件・家族構成・予算の3つの情報さえあれば一瞬にして計画案はつくれます。それだけの情報の蓄積が私たちにはあるからです。

しかし私たちは、お客様との対話を重ね実際の生活シーンをイメージする作業を繰り返します。そして初めて真新しい空間が浮かび上がってくるのです。

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