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青写真は正確に(2)ーえびせんいろいろ

(前回の続きです。坪田信貴先生の講演会より。)

突然ですが、「四角の上に三角を書いてみてください」と言われたらあなたならどんな風に書きますか?講演会中、突然坪田先生から出された質問です。あなたならどんな風に書きますか?

 

私は、四角の上側にぴったりと三角をのせた「お家風」にしました。「では、周りの人の絵も見てみてください」と言われたので、いろいろ見せてもらったところ、私のような「お家風」の人もいれば、四角と三角がかけ離れている人もいたり、四角に重なるように三角を書いている人もいたり…いろんなパターンがあって驚きました。聴講者が1000人くらいいたと思うのですが、簡単なことを言われても1000人が1000人、全く同じような解釈ではなかったのですね。びっくりです。

 

何が言いたいのかと申しますと、「自分の伝えたい思いは、言葉で相手に正確に伝わらないことが多い」と思っていた方がいいのでは。つまり、「簡単に伝えたつもりでも、相手にきちんと伝わっているかどうかを疑うべし!」なのです。経験的には分かっていても、その現実って忘れがちですよね。実は先日、私はこの「認識の食い違い」で失敗しました。

 

先日、食を通して国際交流と異文化体験活動をされている団体から依頼があり、非常勤講師をしている専門学校の留学生たちに、それぞれの母国料理を作ってもらうことになったときの話です。

 

ベトナム人の生徒たちが、「わたしたちは『hen xao phong tom(ヘン サオ フォン トム)』をつくりたいと思います。henはシジミ、xaoは炒める、 phongは膨らむ、 tomはエビ、という意味です。でも、日本のしじみは高いからアサリでつくります。」と提案してくれました。下の写真が、hen xao phong tomです。

 

「アサリの炒めものなのかな?でも、エビが膨らむってどういうことなんだろう?」と思いつつ、材料調達は講師がすることに決めていたので、何をどれくらい買えばいいのか学生に聞きました。ベトナム人留学生「えびせんは1箱で十分足りると思います。あとの材料は4人分でしたら、あさりは1パック、ねぎは半束、とうがらし数本、塩適量、にんにく3かけら。あとは、揚げ用と炒め用の油があればいいです。」

 

わたし「えびせん?1箱?えびせんってこれ?(わたしが思うえびせん画像を見せる)」

ベトナム人留学生「先生、ちがいますよ!これです。これを油で揚げるとこうなるのです」

 

わたし「これは初めて見ました!なるほど、膨らんでる!(合点!)教えてくれてありがとう。これを買いに行きますね」
ベトナム人留学生「ちなみに、わたしは倉敷の〇〇でいつも買います。」(※注〇〇とは、とある業務スーパーのチェーン店の名称です。)

 

ああ、日常的に食べているんだ。ということはベトナムでは常識。1箱98円のえびせんを買うために何件お店を回ったことか。20キロ離れた多国籍調味料を扱うお店にもなく、ネット通販でも送料が商品代の約5倍もかかることから、(生徒に悪いけど買ってきてもらおうかな…)とあきらめかけたところ、通りすがりに〇〇を発見!

 

早速お店に入り、探したのですが、エスニック料理コーナーを見てもない。とぼとぼ歩いていたら、定員さんを見つけたので尋ねてみました。「えびせんってありますか?」「こちらにありますよ」案内してくれたのはおかし売場で指差したのはスナック菓子の「かっぱえびせん」。

 

「ですよね…」と思いつつも、もう一度「ベトナム人留学生が、料理で使うえびせんを御社の倉敷店でいつも買うと言っていたのですが」「あ~あれですね」と、店内の中央あたりにあるアイスクリームコーナーのなぜか上に、「えびせん」の箱が積み上げられていました!

 

お礼を言いつつ「やっぱりなんでも「具体的に!」が大切だよね」と、見つけた達成感に浸りつつ他の材料も普通に買ったのですが……。えびせんの間違いが衝撃すぎて、他の材料を一つづつ確認することを失念していました。

 

(次回、「新たな食い違い」に続きます)