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壁のある人生(2)ー忘れられない壁

(前回からの続きです)

大学進学と同時に一人暮らしをすることになった私は、ワンルームマンションを明るく可憐なインテリにしようとワクワクしていたのですが、一人娘の一人暮らしを相当心配した両親は、「女子寮風な管理人さんが同居しているところじゃないとダメ」と主張。

 

仕方なく、女子寮ってイマドキあるのかしら、と探していたら、さすが京都!桜並木のある疎水沿いに大正ロマン風(或いは、洋館のようなレトロモダン風)の雰囲気あふれる女子寮がありました。両親は、毅然とされた管理人さんと出会えたことに大喜び。私は、入学時にはこの窓から疎水沿いの桜並木が一望できる!と嬉しくなり、即契約。

 

そこで新年度からの生活が始まったのですが、そこのお部屋が「漆喰の壁にチョコレート色の腰板」だったのです。色は違えど腰板がある!しかも、寮には有名女子大の生徒さんがたくさんいましたので、なんだか大正時代のお嬢さん気分も味わえる!大学が「バンカラ」イメージの強い学校でしたので、ちょっと嬉しかったです。

 

写真は、北海道の有名なお宿「ささら堂」さんの客室。寮の雰囲気に、てとても似ています。

 

あの時の部屋の写真を撮っておけばよかったなって今でも後悔しますが、当時はスマホもデジカメも無い時代。気軽に何でも撮ることなんてできませんでした。窓から見る桜並木は、さながら桜雲(おううん)のようで、春の夜、窓をあけて、ぼ~っとトキメキやほんの少しのさみしさに浸っていたものです。

 

女子寮から著者が眺めていた桜(松ヶ崎疎水)。大混雑の京都でも観光客の少ない桜の名所でもある。

 

そう言えば…先日NHK朝ドラ『まんぷく』に、(あ!あの時の私の部屋みたい!)って思えるシーンがありました。主人公にとって、とても大切なお姉さんが入院している病室でしたので、お話はせつなかったのですが、なんだか懐かしく、このシーンに登場する桜の絵は(まさに窓から眺めていた桜!)と、嬉しく思ってしまいました。

 

まんぷくのワンシーン

 

(次回に続きます)