今回の講演のテーマの一つが「型にはめない暮らし」。
実は、子供たちは型にはめない暮らしを無意識にやっていますね。上下の移動機能のための階段で、おもちゃを並べて遊んだり、食事のために設定しているダイニングテーブルでお絵かきしたりと、自由気ままに勝手に楽しんでいます。大人が設定した住まいの機能など思いっきり無視して。
幼児教育のレベルが大分上がってるなと感じるのですが、幼稚園・保育園の設計においても、子供の自由奔放な活動を促す空間設計が推奨されているようです。我々大人もこのようなところを見習ってもよさそうですね。
住宅のプランをガチガチに決めつけてしまうと、いざ住み始めると窮屈になるというのはよくある話です。計画段階でこうあるべきだと考えても、その価値観が今後数十年も続くことはあり得ない気がします。
今回のセミナーで、この問題に対する解決策を提示した住宅事例を、ご覧いただきます。別に特殊な家ではありません。一見単純でも「型にはめない暮らし」ができるんだなということを知っていただけると思います。
一般にプランには、和室や子供部屋といった名称がありますが、このルールを取っ払って考えること。突破口はここにあるのです。